幸福な猫

幸福な猫

新宿のメイドバーでお給仕する月詠みことのブログです。

幸福な人

最初に抱く感情は、祝福の気持ち。他人の幸福に勝手に共感して涙したりもする。すべての人に、なるべくずっと幸せでいて欲しいと思う。
一通り感情が巡ったあと、いろいろなことを考えながら周りの人たちを観察していると、最終的に「自分には到底辿り着けない領域にいる人たち」に見えてきて、帰宅してから動けなくなる。この感情の高低差に、自分がいちばんびっくりする。


きっと
祝福する気持ちは当たり前に存在しているからこそ、脳みそを巡る余計な思考に感情を邪魔をされて、祝福の気持ちが減ってしまう。もはやどちらが思考でどちらがか感情なのかもわからなくなるほど、私を苦しめる。ふたつの気持ちの板挟み。居心地の悪い心。自分の浅ましさを呪う。きっとだれも悪くない。もっとお祝いしたいのに、できないことが苦しいのだ。みんなが普通にできることができない自分に失望する。なにも考えず、曇りない気持ちで「おめでとう」と言える自分で居たかった。
羨ましいとか妬ましいとは違って、言葉にできないモヤが心にどんどん広がっていく。


この浅ましさが誰かにばれてるんじゃないかって考えるとすごく怖くなる。なにも言われてないのに言い訳したくなる。取り繕うように笑う。すべての人に幸せになってほしいなって 漠然と思う反面、こんな自分はどうやったら幸せになれるのかなって考えては怖くなる。なにに怯えてるのかも分からないままなのに、なにかに救われたい。ずっと見えない神様を探してる。本当はそんなものいないって気付いているのかもしれない。自分を救えるのは自分だけだよ。