幸福な猫

幸福な猫

新宿のメイドバーでお給仕する月詠みことのブログです。

ハギビス

私の好きなバンド、ギリシャラブの代表曲に「からだだけの愛」というものがある。以前、ボーカルの天川氏のインタビュー記事を読んだ際「酔っぱらった勢いで書いた」と書いてあって、文学的な歌詞が多いバンドだった分、なんとなく衝撃を受けた。


とくに必要のない前振りだったかもしれない。私は今酔っ払っているので、ふとそのことを思い出したのだ。


元々ブログを更新しようと思って、台風による低気圧由来のセンシティブな脳みそのまま、自己分析を掘り下げた文章を書いていた。つい1時間前、気分転換のためドレスコーズ(好きなバンド)のライブDVDを見始め、999.9(好きな缶チューハイ)を飲み始め、そしたらすぐに酔いが回ってご機嫌になった。自分主体のウジウジした有象無象の思考たち、全部どうでも良くなった。


考え込んでいるとき、いつも思う。思考にバイアスがかかり、よくわからない方に突き詰めてしまっているかもしれないなと。
しかし、それでも良い。と思うほど苦しい時が多いのも事実。結論に重きを置かず、とにかく考える。自分を振り返って、あーでもないこーでもない、脳みそこねくり回す。その過程で少しでも気を紛らわして、心を落ち着けたい、感情は悲しみに偏るから、理屈で制御する。苦しいからこそ考える。


つい2時間前までまさにそんな精神状態だったのに、ちょっとお酒を飲んで音楽を聞いたら、どうでも良くなった。今の日本で生きる人々も、もしかしたらこうやって日々のストレスを発散させているのだろうか。義務教育の教科書に載っていないことを経験で学び、日常と戦って生きている人たち、みんな素晴らしい。全員に表彰状送りたいな。


私もはやく日常と戦う力を手に入れたい。大丈夫と言えるようになりたい。そのためには好きなお酒と音楽が必要なのかもしれないな。
少しずつでいいから大人になりたい。体や感覚ばかりが大人になってしまっている感じがする。自分の機嫌は自分で取れる、強く優しく美しい大人がいいな。悲しむんじゃなく、怒るんじゃなくて、許したい。いま私を苦しめるものたち、ぜんぶ笑えるようになったら、私はまたひとつ大きくなれる。