幸福な猫

幸福な猫

新宿のメイドバーでお給仕する月詠みことのブログです。

会えるときに会いにこいって、怠慢だよ

怠慢だよ。私はそう思う。こんにちは。


「推しはいつ会えなくなるか分からないよ」「だから会えるときに会いにきてね」こういう台詞、アイドルとかコンカフェとか、その周辺に身を置く者であれば、だれしも聞いたことはあるんじゃないですか。私もよく聞くし。人気商売とかの定型文だよね。

この言い回し自体は、仰る通り。会えるときに会った方が良いんだろうね。いつか居なくなるって、分かってるんだから。死以外、確実な別れがある可能性が非常に高い人って、こういう関係ならでは、だもんね。友人や家族、恋人など、半永久的に一緒に居られる可能性がある人と、会いに行かなきゃ会えない関係性の人は、ちょっと違う。いつでも会いに行ける代わりに、いつ居なくなっちゃうか分かんない。ほぼ確実に一度は別れを経験することになる。そういうものだと思って接するべき人たちだと思っている。


私が怠慢だと思うのは、これを会いにきてもらう側が発言することについて。極論、半永久的に働けば半永久的に会えるじゃん、とか思う。辞める前提で話をしていることへの罪悪感はないのかよと。会える機会を今後は設けられないから、今こいよって、なんか高慢だな、と。これはマジの極論だし、すげー屁理屈だな。分かっちゃいるんだ。でも、やっぱり嫌なんだよ。この「なんか嫌だ」の部分が、言語化しきれてないね。あかん。しかし、思った時に書くことに意味がある。言い聞かせて続きを書くよ。


いつ会えなくなるか分からないんだよ、とか、そんなこと言わなきゃ会いにきてくれない人は、あなたとの距離感、それでいいと思ってるからなのでは。あなたのこと、あなたが思ってるより好きじゃないからでは。そうとも思う。

いつでも会えると思わないでほしい、その気持ちはね、超絶分かる。いや分かるんかい。分かるんだよ。分かるから嫌なんだよ。そういう話だ。私もアイドルとかメイドさんとか、会いにきてもらうお仕事を経験してきているので。毎日のようにお給仕してても、明日は休みだというだけで「会いたかったのにな〜」みたいな反応をされることもある。「私は居ない日を探す方が難しいメイドなのにな。あなたが合わせてくれたら確実に会えるんだよ。みみみ…」と、なった日もある。お客様は悪くないし、私も悪くないんだけど、たくさん会えるはずなのにな、みたいな。


ああ。なんか、考えてるだけでも嫌になっちゃうな。こんなにたくさんお給仕してても会いにきてくれない人に向けて、私のこと好きなんでしょう、という顔をして関わること、想像するだけでも、かなりストレスでしょう。いや、そもそもこの話、こういう私のスタンスの問題なのだがね。お客様はお客様のしたいようにすればいいと思っているので。来たい時に来る、楽しみたいように楽しむ、無理はしない、嫌なこともしない。ルールの中で、好きなように過ごせばいいよ。私は「行きたいけど行けない」みたいなリプライでイライラしたこともない。会いにきてくれる頻度には個人差あるしな。どうしても大好きで毎日会いたい人、どんなに好きでもたまにしか来れない環境の人、たまに会えば満足な人、思い入れや環境は人それぞれ。いろんな人がいるからね。なにも強制するようなことはしたくないな。可愛げがないとか、お客様への思い入れがないとか、そういうことじゃなくて、私のスタンスだよ。自分のポリシーに反することは絶対しない。何かを強制することも、ルールを破ることも、本当に嫌いなんだ。正しいことをしていれば、正しい結果が出ると思うんだ。今までも、私はそうしてきた。


最近は、前より会えなくなってしまったなあ、と思う人が増えた。もちろん嫌だ。が、私は自分の信念に、なるべく忠実にお給仕してきたので、これもまたひとつの結果だと思う。ちょっと悲しくても、これはこれで、正しい結果なんだ。もちろん時世もあるが、そういうことじゃない。やっぱり極論、来たかったら来てるから。一生会えなかったとしても、また会えたとしても、その選択.行動は、このお店や私と関わったひとつの結果だよ。それがその人の選択なら、正しい。すべての選択は自己責任だ。会いにきてもらう人も、会いに行く人も、後悔のないようにしなきゃね。