幸福な猫

幸福な猫

新宿のメイドバーでお給仕する月詠みことのブログです。

いつかの日記/手が八本くらい欲しい

手が足りない。必要なものを持つための、手が足りない。以前、友人らと「失うものがない方が、面白くなれるなあ」とわらっていたことを、最近よく思い出す。本当はそんなことないって、分かってる。自信がないから、そんな気持ちになるだけだ。守る方法が分からないまま、もがいてばかりだから、きっと苦しいんだ。私の周りには、そんなものばかり転がっている。家族、友人、仕事、そして自分。できることなら、全部大切にしたい。できるだけ誰も傷つけず、みんなおだやかに、幸せに暮らせたら良いのに。すべて笑って受け止めて、両手いっぱいに抱えたまま、前に進めるだけの器が欲しい。好きなものも大切なものも、すごく少なかったはずなのに、いまはちょっと増えすぎたみたい。新居もね、この場所を守らなきゃ、みたいな気持ちになって、家にいるだけで気分が沈んだりもする。まいにち変なプレッシャーでいっぱい。守るって難しい。たぶん、自分のことも大切にしないと、幸せになれないんだよね。やだな。たくさん考えたり、見直さなきゃいけないのに、普段よりだめだめな自分で、いろんなものに対して不甲斐ないよ。心も体もぼやぼやだ。苦しくなる自分を見ても、へこんでしまう。こんなにいろんな人から良くしてもらっているのにね。ごめんね。やりたいこと、やるべきこと、たくさん分かっていても、実行できるような体力も気力も残っておらんのだ。ずっとだめ。まとまった睡眠を取るのも難しくて、体もあんまり元気なくて。こんな状態で余裕を持って楽しむなど、難しいし、烏滸がましい。いろんなこと、無理しなくなったんじゃなくて、できなくなった。無理できない自分の価値はどれくらいなんだろう。